選考過程で労働条件が変更されることは、よくあること
必ず尋ねるべきですね。
求人サイトや求人誌で掲示されていた条件が、面接を通して変更されることは、一般的にもよくあることです。
一般事務で募集をかけていて、お会いするまでは一般事務として選考をするつもりであったが、お会いしてお話する間に、経理の経験・知識が豊富であり、本人もその知識・経験を生かした仕事につきたいという強い気持ちがあり、両者合意のもと経理事務で選考しなおすなどは典型的な例と言えるでしょう。
また、月給23万円~で募集はしたが、人物的には非常に好感が持てる人物であるが、応募資格の経験・免許が不足していた。
しかし将来的にその免許・資格の埋め合わせもしていくということだったので、月給21万円で採用したなどもその一例です。
募集の条件と初めから異なる条件を提示されるのは異常
しかし今回の質問は、今見たように面接の過程で変更されてきたわけではなく、面接に行った段階ですでに条件変更がなされていたわけですね。それはしっかりと説明を求め、その真意を質さなければいけません。
釣り広告はブラック保育園の常とう手段
なぜならば釣り広告の疑いがあるからです。実際とは異なる、ウソや誇大な広告で応募者を集め、劣悪な条件で働かせるブラック保育園は、みなさまが想像するよりも非常にたくさんあります。
ブラック保育園は、説得上手
そんな保育園であれば、断ればいいでしょ、ソッコウ辞めればOKじゃん、と思われるかもしれません。でもそれは結構ハードルが高かったりします。
何故なら、みなさんもこんな経験はないでしょうか?
(1)お昼はカレーにしようと思い、折込チラシを見ていると、なじみのお肉屋さんでお肉のセールをしていたので、そのお店に買いに行った。しかし、セールの品はすでに売り切れてしまっていたが、お昼はどうしてもカレーが食べたくなっているので、少し値の張る別のお肉を買って帰った。
(2)夕飯何をつくるか決めずにスーパーに行った。色々な食材を物色していると、ローストビーフの試食をしていて、横を通る時に勧められたので食べてみた。まあまあのおいしさだったが、食べている最中に、料理方法や子どもも喜ぶことなどもアピールされ、そのまま買わずに立ち去るのも悪いので、つい買って帰った。 (1)の例は、「人は行動を起こすと、結果を求める」という心理が作用しています。折角着替えてここまで来たんだから、これでもいいかと思う傾向があるのですね。 (2)の例は、ザイオンス効果と言われるもので、会う回数が増えれば増えるだけその相手に対する信頼性が増し、要求や提案を受け容れやすくなるというものです。 |
ブラック保育園は、巧みにこのような求職者心理を利用して、釣り広告で人を集め、いい所をアピールしまくって、採用するのです。
経験された方は良く理解できると思いますが、ブラック保育園の責任者は、みなさん言葉巧みで、Noを言わせない雰囲気やトーク技術を持たれている方が多いです(コレは天性ですね、困ったもんですが)。
ブラック保育園で働くことになってしまうと、精神的にも、肉体的にも、資金的にも追い詰められてしまいますので、そのようなサインでもある求人広告と条件が違うというところをうやむやにしないで下さい。
募集と違う条件提示を受けた場合の対処法
ではその返答からブラックかそうでないか見分けるポイントとは、何でしょうか。
情報の更新が遅れていて・・・
ブラック保育園であっても、そうでない保育園であっても、条件変更が何故あったのかという質問に対する回答は、ほとんでこれになると思います。
確かに求人サイトの中には、一旦掲載した内容を修正するために、ある一定程度待たないといけないものもあります。
そのようなサイトであれば、条件が変わったからといって瞬時に変えられないものなんですね。
またなかなか採用ができないので、色んな求人サイトに常時広告を出しっぱなしにしているので、どこに出したかよく把握していないという保育園も多いはずです。
このように情報の更新が遅れる要素が、保育園の求人にはたくさんあります。
ですので、その回答で満足してはいけません。そこからを踏み込んで聞いて頂きたいのですね。
忘れてたで済まさないのが得策
質問は簡単です。
「いつの採用から条件が変更されたのですか?」
この質問に対して
・明確に答えられない
・言葉を濁してうやむやにする
・堂々と話しているが、話の方向がズレる
・「何故そのようなことを聞くの?」と逆に質問で返し、そんなことを気にする方がおかしいようにする
などの兆候が見られた場合は、ブラック保育園である可能性を疑った方が良いかもしれないですね。
尚、本当に変更を忘れていたという保育園であったとしても、変更された条件を書類で貰っておくべきですね。
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