溢れかえる保育士求人
保育士の求人自体は、労働市場全体から言えば規模は小さいと言えるでしょう。
しかし私たちが日々触れる求人サイトやフリーペーパー、折込チラシ、求人誌、新聞には、保育士の求人が溢れかえっているような状況ですよね。
この中から自分にベストな選択をするのは、中々に難しいことであると言えるでしょう。
その求人の海から、漸くみつけた保育園に面接にいき、トントン拍子で就職決定した保育園がブラックであったならば、目も当てられませんね。
そうならないためにも、ブラック保育園の求人における傾向と、求人を見るポイントについて、解説していきたいと思います。
ブラック保育園がだす、保育士求人に見られる傾向性
ブラック保育園の求人については、以下の4つの傾向が含まれているものがほとんどだと言えます。求人選びの際に気をつけたいポイントと言えますので注意が必要でしょう。
(1)隠蔽体質
何かにつけて、詳細は面談にて、というように、詳しい情報が欠落している求人には気を付けたいものです。特に紙面に余裕がない、サイトの性質上記載する項目自体がないなどの、特別な理由がないにもかかわらず、詳細情報が隠されている求人は、要注意です。
同じ紙面や同じ求人サイトの求人と比較してみて、顕著な違いを感じた場合は、気をつけましょう!
(2)誇大
「業績次第で1年目から年収500万円以上可!」など、保育業界における社会通念上、相当と思われる条件から、逸脱して好待遇な保育士求人は、注意が必要です。
当然、その他の条件と勘案して、一部の条件だけ著しく好待遇な求人はアリだと思いますが(給与は高いが、出勤時間や日曜日出勤など勤務条件において人気がないなど)、どの待遇も平均より大幅に上の求人は、なぜそのような待遇が用意されているのかを得心がいくまで、ヒアリング調査すべきでしょう。
(3)あいまい
言質をとられないように、YesともNoとも取れるような求人、雲をつかむような保育士求人は、眉唾です。
(4)非限定的
“未経験可!9時~17時固定時間勤務で土日完全週休2日制!で月収16万円~38万円”
月収や年収は、年齢や今までのキャリア・前職の給与ベースなどにより、面談で変動することは、一般的にあるでしょう。
しかし、その幅には、概ね妥当な幅は必然的にあるでしょうし、幅が大きれければ、どのような条件で変動するのかを明示していない求人は、疑わしいと言えるでしょう。
求人情報を見るときに、上記ポイントに注意しながら、一度読み込んでみてください。結構それだけで、際立って変わっている、変な予感がする求人があぶり出されたりするものです。
求人で明示しないといけない条件は法律で定められています
では、ブラック求人にみられる求人傾向ではなく、一般的に求人を見る際どのようなところに着目すべきかをお知らせさせて頂きます。
求人サイトや求人誌は、各社様々趣向を凝らし、よりユーザーに見てもらいやすような作りを考えて表示されています。
では、ユーザーが見やすければ、どのような情報を表示するのかは、各社の勝手かと言えば、それは間違いです。法律に基づき最低限明示しなければならない労働条件は、決められています。
平成30(2018)年1月1日に職業安定法の改正や、それに伴う省令・指針の改正で、求人を行うにあたって、明示すべき条件が追加されていますので、ここで確認しておきましょう。
業務内容 | 保育士
※保育や調理だけでなく できるだけ詳しく明示することが望まれています。 |
契約期間 | 期間の定めなし(正社員)
※期間の定めあり (平成●年●月●日~平成■年■月■日または 即日より3ヵ月契約) |
試用期間 | 有無(※試用期間が無い場合の明示も必要)
※試用期間中、本採用時の労働条件と異なる場合は、その内容も明示しないといけません |
就業場所 | 本社(大阪府堺市北区●丁目●番●号) |
就業時間 | 9:00~17:00 |
休憩時間 | 12:00~13:00 |
休日 | 土日祝 完全週休2日制 |
時間外労働 | 有無(ある場合は、どのくらいかを記載) |
裁量労働制 | 採用労働制を採用している時は下記の記載必要
「企画型裁量労働制により、?時間働いたものとみなされます。」 |
賃金 | 月給23万円 |
固定残業代 | 固定残業代として、残業の有無に関らず一定の手当を支給する場合は、下記のような記載が必要
1.基本給 ???円(2.の手当除く) 2.●●手当(残業の有無に関らず、??時間分の時間外手当として??円を支給 3.??時間を超える残業についての割増賃金は追加で支給 |
加入保険 | 雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険 |
募集者の氏名・名称 | 株式会社インタースクエア |
派遣労働者 | 派遣労働者として雇用する場合は、その旨明記
※雇用形態:派遣労働者 |
上記の内容は、求人を行うにあたって、明示しなければならない必要最低限の労働条件です。しっかりとその条件が明確になっているかを確認することも、よりよい求人の把握には重要であると言えるでしょう。
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